どーも、がばちょでございます。
みなさんは、今までボルトが固着してとれなくなったという経験はありますか?
僕は自転車業界で長年働いてきましたので、汗などでサビてガチガチになったボルトを何本も見てきました。中にはお手上げ状態のボルトも多数ありましたが、そのほとんどは結果的に外すことができました。
世の中のボルトというのは様々な理由で固着してしまいます。ですがボルトというのは本来は別々の部品を繋ぎとめるために、つけた後付の部品です。
溶接されてひっついているわけではないので、必ず外れるはずなのです。
でも、どう頑張ってみても外せないボルトがあるのもまた事実です。そういった時に、どのようにすればボルトを外す可能性をあげれるか、どういったアイテムを使えばいいかを紹介しましょう。
ネジを外す前に原因を探ろう
まず、サビの原因は腐食です。
- 大気中の酸素によって金属表面には極薄の酸化皮膜が形成されています
- 大気中には酸素以外にも、水分や埃、汚染物(イオン、有機酸等)が存在しています。
金属表面にそれらの物質が付着することで酸化皮膜が破壊され、腐食が進行していきます。
このように書くとわかりにくいですが、大気中には水分や汚れが漂っています。そういったものが金属部分に付着することでゆっくりと、着実に金属は劣化し腐食していき、その過程でサビが発生していきます。
力任せにはずそうとしない
ネジやボルトを外すのに力は必要ですが、サビていて固着している状態のものを力任せにはずそうとしてはいけません。高確率で失敗し、ネジ山がナメてしまい結果として取り外しをより困難にしてしまったり、不可能にしてしまうことがあります。


サビて固着しているネジは力だけではどうしようもありません。無理そうだなと思った場合は力だけに頼るのではなく、以下の方法を試してみましょう。
固着したネジの外し方
では、実際に固着したネジの外しかたをご紹介します。以下の方法やアイテムでほとんどの固着したネジやボルトは外すことができます。
浸透潤滑剤を使う
まずは浸透潤滑剤を使ってみましょう。
浸透潤滑剤とは、サビで固着した金属と金属の間に素早く浸透し、錆びついた部分を外しやすくしてくれるものです。

代表例はKURE 5-56です。おなじみの赤いヤツですね。

しかし、この5−56は大衆向けに作られている商品なので本当に頑固な固着にはなかなか効きません。僕が仕事で使ったり、整備する人が使う潤滑剤で一番評判がいいのはワコーズのラスペネです。
ラスペネを使う場合は品番がA121を使いましょう。こちらのほうが業務用で多く使われている、より強力なラスペネです。
これをサビている部分のボルトにブシューっと吹きかけます。
すると細かな隙間に液体が浸透していき固着を取り外すのをスムーズにしてくれます。
潤滑剤を使う上での注意点は、ふきかけてからしばらく放置することです。
放置している間に浸透していきます。それほど頑固ではないものは数十分でも効果がありますが、ガチガチに固着している場合は1日かけてゆっくりと浸透させてから外す作業にかかります。
また潤滑剤は少量ではなく、十分な量を吹きかけるようにしましょう。
ハンマーで叩く
もしも固着している部分のボルトやネジがある程度の大きさもあり、叩くことによってその他の部分に影響がでないなら、思い切ってハンマーで叩いてみるのもありです。
ネジやボルトの頭をハンマーでガンガンと叩きましょう。(ネジ山部分を変形させてはいけません。)
使用するのはゴムハンマーです。
金属の金槌で直接ボルトをたたくと、ボルト自体を変形させてしまいます。ゴムハンマーはDIYや、様々な場面で使えるアイテムですので1つあれば、心強いですよ。
サビというのはボルトに後からついたものなので、ゴムハンマーの振動によってサビの部分を剥離させることができます。
バーナーを利用する(熱膨張)
ガスバーナーを利用するという方法があります。
金属は熱を加えると膨張する性質があります(熱膨張)。これを利用して固着したボルトやネジを外すというやり方です。
この方法の注意点として、ガスバーナで炙るのはネジやボルトではなく、それがついている部分です。

この画像なら、熱するのはナット側です。熱をあたえて膨張させるので、中のボルトを熱しても固着は外れません。周りを熱して膨張させて、ボルトとナットの間に隙間を作りましょう。
凍結浸透ルブを使おう
熱膨張とは反対のパターンですが、冷却するというのも効果的です。
金属は熱を加えると膨張します。そして冷却すると金属は収縮するのです。
こちらの商品は冷却と同時に潤滑剤も混ざっていますので、固着したネジを外すのにはうってつけのアイテムになっています。
この方法を試す場合は、下の図を見ていただければおわかりだと思いますが、吹きかけるのは固着しているボルトやネジ本体に吹きかけて冷やします。(先ほどとは逆の部分にふきかけるイメージです。)

メガネレンチを使う

固着したボルトを外す際に1番大切なのはメガネレンチを使うことです。
スパナではボルトがナメてしまう可能性が高いです。絶対にメガネレンチを使います。
また工具は使っていくと、劣化してしまいます。
もし家にあるメガネレンチ自体が使い古していて角が丸くなっていたりしてはスパナと同様にボルトがナメてしまいます。
しっかりとしたメガネレンチを使用しましょう。オススメのメガネレンチはストレート形状の物です。
ストレート形状のものは、力が伝わりやすく、微妙な調整がしやすく感覚的に優れています。
ショックドライバーを使おう
バイク整備のアイテムとして、重宝されることが多いショックドライバーを使えば、固着したボルトも外しやすくなります。
ショックドライバーは、ハンマーで叩くことで回転する仕組みになっており固くしまっているネジを緩める際に重宝する道具です。

このショックドライバーは、バイク整備の際にはかなり役立つアイテムなのでまだお持ちでない方は、購入しておきましょう。
まとめ
いかがだったでしょうか。
今回ご紹介したアイテムは、どれも低価格で変えるアイテムばかりで、他にも使いみちのある商品ばかりです。
固着したボルトを外すためのアイテムとしても、DIYや車やバイクの整備工具としても重宝できますので、揃えておいてはいかがでしょうか。
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