どーも、がばちょでございます。
僕は10代の頃にバイクに乗れるとカッコいいし、モテるって聞くしなぁという漠然とした考えで自動二輪の免許をとりました。その頃はまわりにバイクに興味をもっている人も大勢いて、バイクの免許を取ることは仲間内での話題をさらうことができました。
しかし、そこから15年ほどがたち、現在では販売台数の観点からバイク業界はオワコンだと言われていますし、バイクに乗ったからといってモテたという経験もしたことがありません。
そこで今回は、なぜバイクはオワコンになったのか、モテないのかテキトーに考察しましょう。
125CC以下のバイクが根付いたわけ
250CC以上のバイクに乗っている人から見ると、小さすぎて何がいいのかわからないという声が聞こえてくることがある原付1種・原付き2種。

しかしそんな声とは裏腹にそれらのバイクは完全に日本の生活に根付いています。
街の自転車屋さんに行けば、原付バイクを扱っているところも多くあり本格的なバイク屋に比べて入店する際の敷居が低いです。
また日本の路面はすみずみまでアスファルトコーティングされており、ちょっとした脇道や生活道路は非常に狭く、250CC以上のバイクで侵入するのを躊躇してしまう道も多くあります。
普通自動車の免許で乗れる原付バイク
公道を運転するのに必要な免許証で、一番はじめにとれるのは「原付1種」「原付2種」もしくは「普通自動二輪」です。
この場合は「原付1種」をとってから「原付2種」「普通自動二輪」の免許をとるのが一般的な流れです。
また、多くの人が18歳になると車の運転免許をとりに行きます。
そして車の免許をとると、自動的に「原付き1種」に乗ることが可能になる免許制度です。
そうなると、非常に多くの人が原付1種や原付2種に乗車が可能となり、実際に通勤・通学や市内のスーパーへの足代わりとして日用品のように使われる乗り物になりました。
例えば2018年の二輪車販売台数は、前年より3.8%減少して36万9000台ですが、そのなかで原付1種が14万3000台、原付2種は10万6000台と、この2つの合計で全販売台数の7割を占めます。
250CC以上のバイクが売れないわけ
バイク全体の販売台数が、さがってきているなかで250CC以上のバイクが根付かないのはなぜでしょう。

近年バイクのイベントの中止や縮小化が目立ってきています。それらのイベントに足を運ぶユーザーは主に、コアユーザーとライトユーザーにわかれますが、ブース数、出展数、客足のいずれもが減少傾向です。
メーカーはハイテク推しで高額化
バイクは工業製品です。各メーカーが他には負けじと自社の最新技術やコンセプトを惜しみなく注ぎ込みます。
ABS(アンチロックブレーキシステム)
今や知らない人はいない、ABSです。
急ブレーキをかけた時にホイールがロックしてタイヤが滑らないように電子制御で最適なブレーキングをサポートする機能ですね。
最近のABSはかなり進化しており、ライディングモードと連動してABSの介入度を事前に調節したり、スロットルポジション、エンジン回転数、ギヤポジションなど様々な状況に応じて瞬時に介入度を調節してくれるハイテクなもがあったりします。
クイックシフター(オートシフター)
クイックシフターはその名の通り、素早いシフトチェンジをサポートするものです。
アクセルを開けたままシフトアップすると、ペダルの動きをシフトロッドに取り付けられているセンサーが感知し一時的に点火をカットすることで、アクセルを戻したのと同じ状況を作り出しシフトチェンジを行ってくれます。
通常のシフトアップではアクセルを戻して、クラッチを切ってシフトチェンジを行いますが、これらの操作を必要としないことから「オートシフター」とも呼ばれます。
パワーモード
パワーモードはエンジンの出力特性をボタン一つで変化・調整してくれます。
路面コンディションやシチュエーションに応じて出力特性を変化させるだけでなく、ハイパワーマシンも意図的に出力を調整することで扱いやすくなります。
トラクションコントロール
トラクションコントロールとはセンサーがリアタイヤの空転を検知し、電子制御によりタイヤが滑ることを抑制することで転倒のリスクを減らしてくれるシステムです。
前後ホイールの回転差を計算することで空転を検知し、点火タイミングや燃料噴射量、スロットルバルブ開度をECUが瞬時に制御することでリアタイヤの空転を調節して滑りを抑制してくれます。
馬力が大きいハイパワーマシンは、コーナー立ち上がりなどでアクセルを開けると簡単にリアタイヤが滑ってしまうので、安心して走らせるには欠かせないシステムとなっています。
こういった電子制御がバイクに組み込まれるようになった結果、バイクの価格はグングンと上昇してしまい、大型バイクは基本的に100万円以上、海外メーカーだと200万円を超える商品も珍しくなくなってしまいました。
購入するならイイものを買いたいけど・・・
電子制御がいっぱい組み込まれた200万オーバーのバイク。もちろん買えるものなら買いたいものです。

しかし、通常のサラリーマンにはポンと出せる金額ではありません。現実は小遣いや普段の生活での節約を繰り返して、やっと貯まった数十万円〜100万円ほどがバイク購入の予算です。
100万円のバイクは200万オーバーのバイクに比べて性能が劣ります。ものすごく悪いわけではないけど中途半端です。
何年もかかって貯めた100万円を出して中途半端なものは買いたくありません。100万円を用意しても中途半端なバイクしか買えない現実は購買意欲を奪ってしまいます。
きついのは流行らない
サーキットで行うロードレース、未舗装の周回コースで行うモトクロスなどには、各バイクメーカーの市販車両開発のための技術研究や、安全性能の向上など、様々な意味が込められています。
こういった競技で勝つためにはバイクの性能も大切ですが、当然ながらライダーのテクニックも大切です。
「競技に参加する人口が増えれば、バイクに乗る人も増えてバイクの人気が復活して、みんなが幸せになる!」
このように考える人がいますが、これは妄想の域をでません。バイクのレースはスポーツの世界です。つまりは単純にキツイです。
実際、SSタイプのバイクに乗ってもサーキットなど走ったことがない人がほとんどですし、オフロードバイクはそもそもが売れていません。バイクを使った競技はいつまでもマイナー競技の域を出ません。
バイク=レースは通用しませんでした。代わりに多くのライダーの関心を集めるのは観光・グルメ・ストレス発散です。
今の世ではキツイのは流行りません。スポーツやスポ根部活のような世界は敬遠されます。

かわりにゆるいのが人気です。まったりツーリング、グルメツーリングは人気です。
「みんなでラーメンを食べに行こう」
「泊まりで観光して遊んで帰ってこよう」
こういうのが大人気です。ほとんどのライダーにとってはツーリング先でおいしい物を食べて、SNSに乗せる写真を撮りまくって友達とグダグダとしゃべることが楽しいと感じます。
バイクを使ったレースなどで、バイクの人気を復活させようとすることは今の世の中では非常に困難です。
危ない
日本の道路は車至上主義で作られています。バイク産業がなくなれば、日本経済にダメージはありますが、破滅はしません。しかし自動車産業がなくなれば日本の経済はまわりません。
道路は自動車が1番、それ以外のバイク・自転車・歩行者は車にとっては邪魔な存在です。
そもそもが、生身の体をガードするものがないバイク。それなのにスピードは車と変わらない速度で走っています。仮に100kmで転倒したときのダメージは運が良ければいくつかの骨の骨折、運が悪ければ即死です。

バイク専用の道路をずっと走れる環境などは存在しませんので、転倒後には道路の王様である車に轢かれてしまう可能性が多々あります。
そういったリスクを意味したバイクは危ないという言葉の前では、どのような反論もできなくなってしまいます。
このような危険な乗り物であるバイクは、なかなか人に勧めにくいです。仮にうまく勧めることができて、本人が免許を取得をする気になっても周囲の反対にあい取得を断念するという場合が多く、100人にバイク免許の取得を勧めても実際にとるのは5人くらいでしょうか。
そして、この危険を取り除くことがバイクにはできません。充分な運転スキルや服装で事故のリスクや怪我のリスクを下げることはできますが、どれだけ下げても車にくらべると高い死亡率を誇ってしまいます。
ファッションセンス
バイク乗りのファッションセンスは似たりよったりです。毎年色々なメーカーが新しいデザインと称してバイク用ウェアを発売しますが、真新しいものは出てきません。
よく言えば、同じものをずっと着れる。流行があまりないのでそれなりに見える。
悪く言えば、代わり映えがしない。流行がないのでファッションとして進化しない。
全身革のつなぎか、ジャケットにグローブにブーツとなんちゃってカジュアルの服装しかありません。
もし、そういった定番を無視して、夏場に半袖・半パン・ノーグローブでバイクに乗っている写真をSNSにアップしようものなら、どこからともなく服装チェックおじさんがあらわれて注意を受けてしまいます。

「半袖で乗るなんて危ない!」「プロテクターはつけましょう」「グローブもしていないとは・・・」
ネットでバイク乗りの服装について調べれば、プロテクター付きの上下でグローブにブーツで乗ることが前提で話が進みます。半袖・半パン・スニーカーで乗ることは悪でしかありません。
普段着で気軽に乗れないという時点で、初期費用がかかりますし、いちいち面倒です。ただでさえ高い敷居をもっとあげてしまいます。
季節や天候に左右される
7月・8月のバイクの暑さは尋常ではありません。ヘルメットの中は汗が止まりませんしエンジンから吹き上げてくる熱風は体全体の体温を上昇させてしまいます。
反対に12月〜3月ころまでは非常に寒く、仮に時速60kmで走行している時に少しでも装備を間違えれば手足や、体に容赦ない冷風を浴び続けてしまい、楽しく走ることができません。
大雨だったら乗れませんし、冬の時期は山道では路面が凍結していれば乗れません。
125CCまでのバイクは、あくまで生活圏内の買い物やちょっとした用事をすますために乗ることが多いです。少しの雨ならカッパを着ますし、大雨なら無理して乗りません。
しかし25CCを超えて、中でも250CCを超えてくると金額面からも趣味の世界の色合いが強くなります。
趣味なのでバイクに乗ること自体が楽しいです。働いている時は次の休みはバイクでどこに行こうかなぁ等と楽しみです。
しかし極度に暑かったり、寒かったりすると乗っても100%楽しめません。乗りたいのに大雨や雪のなかでは危険をおかしてまで乗ることはできません。
趣味を楽しむのに天候や季節に大きく左右されるものは厳しいです。
バイク乗りがモテないわけ
今までは排気量が大きなバイクが根付かないわけをテキトーに書きましたが、ここからはバイク乗りがモテないわけをテキトーに考えていきましょう。
僕が自動二輪の免許をとろうとしたきっかけは、高校生の時にとある雑誌に「バイク乗りはモテる」というワードを見たことがきっかけでした。
でも、自動二輪の免許をとって15年以上が経過して、あと数年もすれば20年ほどたつわけですがバイクに乗っていたことでモテたなんてことは一度としてありません。
バイクへのイメージが悪い
当然ながらバイクに乗っている人と、乗らない人にとって、バイクへのイメージには大きな差があります。
代表例で言うとバイク乗りの多くの人が、バイクのカスタムをするのを楽しんでマフラーを変えて、音を変えます。
「めっちゃええ音するなぁ〜」
マフラーから排出される音を聞いて、こういう発言をするのは一部のバイク乗りだけです。
「うるさくて迷惑。騒音。」

こう思うのが一般的な感覚です。実際に音が公害レベルに達しているバイクをたまにみかけますし、バイク乗りが言う「いい音」は普段の静かな日常を切り裂く騒音になることがあります。
さらに悪いイメージをあげるとするならば「スピード違反」。
バイクは思ったよりもすぐにスピードが出てしまうので、気をつけないと大幅な速度超過をしていることがあります。バイクのスピード違反は目立ちます。車社会である公道ではバイク自体が希少です。その中で大幅なスピード違反をすれば悪い印象を残してしまうのは当然です。
服装
さきほども書いたようにバイクに乗る際の服装は、一般的な目から見てもファッションセンスが高いとはいえません。

このようなガチガチのつなぎは街中では異様なファッションですし

革ジャンは中肉中背の日本人が着てもマネキンのようには似合いません。

そうなるとだいたいが、このようなジャケットを着ていることがほとんどとなります。もちろん中にはプロテクター入です。
で、これらのファッションは女子には壊滅的に不人気です。
まずは、つなぎは街中では変態の衣装ですし、革ジャンを着こなすにはスタイルが大切で、多くの日本人には難しいです。
頼みの綱の各メーカーから出ているライダー用ジャケットは高額なのに毎年代わり映えせずに機能重視のためかメッシュが多く使われてかっこよくありません。
で、行き着くところが普段着のままのバイクへの乗車です。しかし普段着はそのままファッションセンスが問われます。バイクウェアを着ていればウェアがダサいと言い訳ができますが、明らかな普段着でバイクに乗っていてダサい場合は、致命的です。
言い訳ができません。
カッコいいファッションのままバイクに乗ること自体が至難の業です。
高齢化
そもそもが、排気量が大きいバイクに乗る人の多くが高齢化しています。ライダーの平均年齢は50歳代の半ばです。
モテるモテない以前にバイクが高齢者の遊びになってしまっており、バイク=かっこいいという考えは女の子のなかにはありません。
バイクに乗っているのが、僕を含めてだいたいがオッサンです。ヘルメットを脱げば頭は汗でぺっちゃんこだったり、ハゲています。
そういった人が多く乗っている乗り物はモテる対象にはならない。
会話ベタが多い
バイクを趣味にする人で、他者とのコミュニケーションが苦手な人が一定数います。
僕もどちらかと言うと、人とワイワイガヤガヤするのが苦手なので、一人でも乗れるバイクに乗っています。

つまり会話ベタがバイクに乗ってもモテません。
もし、女子と会話をする機会があり自分がバイクに乗っていることを伝えたとしましょう。
おそらく多くの女性が、「え?バイク乗るんですね。すごいですね。」と言うでしょう。
しかし、これはこちらに好意をよせているわけではありません。あくまで世間話の範疇の会話です。バイクに乗っていることは話のとっかかりに過ぎません。
そこから会話を広げれるスキルを持つ人は、残念ながらバイク乗りには多くありません。
まとめ
と、様々なことを書きましたが、僕はバイクが大好きです。
しかし世の中的にはバイクの売上台数が落ち込んでいる状況が続いています。そして僕の考えとしては、上のような理由から再びバイクがたくさん売れるような時代が来ることは少ないと思っています。
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