どーも、がばちょでございます。
徐々に気温も上がり暑い日が出てきました。
こういった時期のバイクは市街地よりも、高速道路に乗って少し遠出をしたくなります。高速道路では信号もなくスムーズに遠距離まで走行できるので暑さをあまり感じませんし、行動範囲が一気に増えるので新たなツーリングスポットを見つけることができるかもしれません。
しかし、バイクでの高速道路の走行はバイク初心者にとってはハードルが高いものです。
バイクで高速道路に乗るには、いくつかの決まりごとと、ちょっとしたコツを押さえておけば高速道路を走ることは難しくないです。
バイクの高速デビューをしてみたいと思っている方は、ぜひこの記事を読んで参考にしてください。
バイクで高速道路に乗る前に…
バイクで高速道路に乗る前の知識として、高速道路に乗るには、普通二輪免許を取得し、総排気量125cc超のバイクが必要です。原付きや、近年流行の125CC未満の原付二種クラスでは乗れません。
また、高速道路での速度制限は車もバイクも同じです。最低速度は50km/h、最高速度は100km/hです。周囲の流れにそって運転しましょう。
ちなみに、バイクの通行料は軽自動車と同じ料金です。
高速に乗る前のチェックポイント
ガソリン残量のチェックしよう
一般道路よりも長距離を走るので、事前の燃料チェックは必須!
バイクはガソリンタンクがそれほど大きくないので、走っている最中にもこまめな残量チェックと給油が必要です。
順位 | 故障内容 | 件数 |
1 | 燃料切れ | 63 |
2 | タイヤのパンク、エアー圧不足、バースト | 48 |
3 | 発電機/充電回路 | 24 |
4 | 事故 | 19 |
5 | 過放電バッテリー | 10 |
6 | 破損/劣化バッテリー | 9 |
7 | クラッチ機構 | 6 |
8 | エンジンオイルの漏れ・プレッシャーS/W | 4 |
9 | キャブレター機構 | 4 |
10 | ドライブ・プロペラ・リアーの各シャフト | 4 |
これは2019年の5月の1ヶ月間の、二輪にむけた高速道路だけでのJAFサービスの出動理由は以上のとおりです。燃料切れが1位です。そしてこの順位は別の月でも大きく変化はありません。
それほどに、バイクでの高速道路での燃料切れは頻繁に起こっています。
事前にガソリン携行缶を用意しておくことをおすすめします。(ガソリン携行缶のおすすめ商品記事はこちら)
タイヤの状態・空気圧をチェックしよう
上の表に記載しているように、燃料切れの次に多いトラブルはタイヤのパンクやバーストです。
高速道路上でのパンクは、重大な事故につながる可能性があります。本当に危険です。
一般道路を走る際に比べ、タイヤにかかる負担も大きいので、必ず事前に空気圧点検と、異物が刺さっていないか 等をよく確認しましょう。(空気圧の確認方法の記事はこちら)
荷物を固定しよう
高速道路を走っていると、意外と落下物が多いのがわかります。
多くはトラックから荷物が落下位しているのですが、バイクから落下させてしまうこともあります。
荷物がある場合はリアボックスをつけて、きちんと固定された中に入れるか、必ずゴム状のネットで縛り固定しましょう。
服装
夏場の一般道を60km/hなどで走行していると、風を感じることができて爽快ですが、高速道路では同じようにはいきません。とにかく高速道路では体に風が当たり続けます。それに伴い体温の低下が起こり、体力が奪われます。
そうならないためにも高速道路に長い時間乗る時は服装に気をつけなければなりません。
- 風でバタつかない
- 風を通しにくい素材
- プロテクター入のウェアを着る(可能なら上下とも)
また、万が一にでも転倒してしまった場合に体へのダメージを可能な限り少なくできるように選ぶのが基本です。真夏の場合は風を通すメッシュ素材でもいいですが、プロテクター入りのジャケットを選びましょう。
靴
普段のツーリングの際はスニーカーでバイクに乗っている人も多いと思います。
しかし高速道路を走る際には、以下のような靴が望ましいです。
- クルブシをすっぽりと覆うようなハイカットのスタイルであること
- 靴自体に硬さがあること
これらの条件を満たすためにはバイク用のブーツが一番です。そして一番大事なことは急な雨にも対応できるように、ある程度の防水性があることです。(バイク用ブーツの紹介記事はこちら)
ヘルメットはジェットかフルフェイス
一般道路でも、バイクの走行中に顔に虫や異物があたると、かなりの痛みがあります。
それが、高速道路での運転中に起こってしまうと強烈な痛みですし、万が一目にでもあたると事故に繋がりかねません。
必ず顔や目を保護するバイザーのついたヘルメットをつけましょう。具体的にはジェットヘルメットかフルフェイスのヘルメットがオススメです。

半キャップタイプのヘルメットでは安全面で大きく劣ります。
お金はすぐ出せるように
もし、あなたのバイクにETCがついていない場合は料金所でお金を払うことになります。
その場合、もし財布をリュックに入れていたりすると余計な時間をくってしまいます。リュックを下ろして、財布を探して、グローブを外して、お金を探す。そうしている間にあなたの後ろには車が数台詰まっていることでしょう。
モタモタしやがって!という後ろの車からのプレッシャーを感じることになります。
高速道路に乗る場合は、タンクバックかウェストバックなど、すぐに財布をだせるようにしておきましょう。
バイクでの高速の走り方
ではいよいよバイクの場合は高速道路をどのように走行すればいいかをみていきましょう。
バイクだけではなく車にも乗る方も多いとは思いますが、バイクと車ではやはり細かなところで気をつけるべきポイントがかわってきます。
高速道路の合流
まず、高速道路ではじめに出てくる難関は合流です。
今まで走っていた一般道から高速道路に入るときは、合流車線で80~100kmくらいまでしっかり加速します。

ここで、ゆっくり走っていると後続車からの追突の危険がありますので、しっかりと加速することが大切です。
そして合流のときは横に目線を移して、横と後方にぶつかりそうな車がないことを確認して合流します。
走行中は車間距離を多めに・流れにのって
高速道路走行の基本は、車間距離を大きく取ることです。
前車に対して一定の間隔を取っていれば、先読みができ、追突事故や落下物など思わぬ事態を回避できます。
自動車の場合の車間距離は、時速100kmで走行している場合は100mだと言われています。これは急ブレーキを掛けた際に安全にとまれる距離の目安として語られている数値です。
しかしバイクに乗車中は自動車の約1.3倍の車間距離が必要です。バイクは自動車に比べて不安定な乗り物です。自動車と同じように急ブレーキをかける事ができません。このことは以前記事にまとめていますので、御覧ください。
ちなみに、高速道路では白線を目安に車間距離をはかることができます。

この画像のように白線と空白間をセットにすると20mです。ということは白線で5本分の間を取れば100m、6本で120mの車間距離を保てていることになります。
そして、交通の流れに乗ることは、他の車両と速度差がなくなるため、もっとも安全で安定した状況を維持しやすいと言えます。「車間は広めに、流れに乗って」コレが一番のポイントです。
なるべく道路の中央を走行しましょう
もし、あなたが下道と同じように高速道路でも左側寄りでバイクを走らせていた場合、思いもよらない危険な目に合う可能性があります。
左側を走っていると、車が無茶な追い越しをしてくることがたまにあります。本当にスレスレで追い越してきます。嫌がらせかと思ってしまうレベルです。
普段の道路でもたまにいますが、車体が体とスレスレの場合バイクに乗っている方にとってはものすごい恐怖です。
そうならないためにもなるべく、道路の中央よりで走行するようにしましょう。
大型トラック・バスの周囲は極力避けよう
大型トラックの周囲は他の車両と比べ非常に危険性が高く、極力近くを走らない方が賢明です。どのような危険が考えられるのか、詳しく見てみましょう。
①トラックの左右
トラックに追い越される時に風圧で押されたり、逆に引き込まれてしまうことがあります。高速道路で横風を浴びると運転に支障が出ることがあります。
軽い車両ほど風にあおられやすくなるのでニーグリップでしっかり車体バランスを保ちましょう。
横風を受けやすい場面としてはトラックの近くだけでなく吹きさらしの橋の上、標高の高い地域などです。
②トラックの前方
万が一、自分が転倒した際に、トラックのブレーキが間に合わず轢かれる可能性が高くなります。大型トラックは急に止まれませんし、大型トラックに轢かれたらどうなるかは想像がつくと思います。
③トラックの後方
トラックは後ろにバイクがいることを認識していません。しかも、こちらからも前方の状況が分からないので真後ろを走るのは危険です。落下物等が直撃してしまう危険がありますし、排気ガスをもろに浴びてしまいます。
もしも、車線変更ができなく、大型トラックの後ろを走らないといけない状況の時は、左後方を走ります。これには理由があって非常時に、左側の路側帯に逃げられるようにするためです。とっさの際に避けるスペースの確保ができます。
その他の注意事項
それ以外にも高速道路を走行の際には気をつけておくべき点がいくつか存在します。
路側帯は走行できません
渋滞時によく見かける光景ですが、なかなか進まないからと行って路側帯を走行してはいけません。
一番左端の車線のさらに左側にある「路側帯」は、事故・故障の場合を除き通行・駐停車とも禁止となっています。
休憩を多めに取る
高速道路での走行は、ギアのチェンジも少なく、アクセルも一定でずっと走り続けます。
ずっと同じ姿勢です。体を動かす時間がなく、固まってしまいます。それに加えて風の影響による疲労も大きく、睡魔がおそってくることがあります。
眠くなると走行経路がジグザグになったり、一定の速度を保てなくなったり、不注意からの事故に繋がります。

そうなる前に、サービスエリアなどで、こまめに休憩をとるようにします。目安は1時間に1回 。少し休んでトイレにいってストレッチをするだけでも、眠気を取ることができます。
二人乗りについて
高速道路でのタンデム走行には条件があります。
「年齢が20歳以上」で、「大型自動二輪車免許又は普通自動二輪車免許を受けていた期間が通算3年以上」という条件です。
10数年前までは高速道路でのタンデムは全面禁止されていました。僕がちょうど自動二輪の免許をとった頃に法改正で解禁されたのを覚えています。
高速道路でのバイク事故は、簡単に死んでしまいます。タンデム走行は人の命を預かっている状況です。一般道ですら避けたい状況を、あえて高速道路で行うことはオススメできません。
まとめ
いかがだったでしょうか。色々とチェック項目が多いと思うかもしれませんが、高速道路でのトラブルを防ぐためにも事前に準備できるところはしっかりとしておきましょう。
高速道路では、人が急に飛び出してきたり信号で停まったりすることがないので、どうしても単調な運転になりがちです。本当に睡魔におそわれることがありますので、万全の体調で乗るようにしましょう。
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